クララのブログ

ピラティスの10の原則♪

2018.7.28

ピラティスには10の原則というものがあります。

それは

1.気付き:Awareness

2.呼吸:Breath

3.バランス:Balance

4.中心:Center

5.コントロール:Control

6.集中:Concentration

7.能率・効率:Efficiency

8.流れ:Flow

9.正確性:Precision

10.調和:Harmony

という10の原則です。見たらなんとなく想像がつきますけど、私なりにまとめてみました。

1.気付き:Awareness
ご自身の身体や心の状態や、筋力や柔軟性、歪みねじれなどに気付くことです。どんな方でもそれぞれのコンディションは日々違いますよね。
例えば歪んだ状態が日常の姿勢のときに、正しい姿勢をとると違和感を感じます。そして次第に改善されてその違和感に慣れて、今度は今までの自分と違うという気付きが生まれます。
これは姿勢だけでなく、ご自身の気持ちや感じ方、気候や匂いなどの感覚的なものなど色んなことに気付くことが大事なことだと思います。
私達インストラクターもクライアントさんのその時の状態や変化など、どんな些細な事でも気付いて、それを感じていただける事を大事に考えています。

2.呼吸:Breath
ピラティス特有のお腹を引っ込めた呼吸(肋間式呼吸)を行うことで、腹横筋、骨盤底筋、多裂筋、横隔膜などの体幹、ピラティスで言うパワーハウスの動員ができて、体幹を鍛えるだけでなく、その体幹を基盤として手足の安定した動きが出来るようになります。
また、酸素を取り込み効果的に血液を循環させることで脂肪燃焼を促進します。そして動きのリズムを整えるだけでなく自律神経に働きかけるうえでも大事な要素なのです。

3.バランス:Balance
バランスと言っても色んなバランスがあります。例えば 身体の左と右、お腹と背中、主動筋と拮抗筋、心と身体などなどの色んな事にバランスが必要です。そしてそのバランスを意識して、均衡のとれた理想的な身体と心の状態を目指します。
肩こりや腰痛などの身体の痛みや不具合、高齢者の足取りの重さなどは意外とこのアンバランスが原因だったりする場合があります。

4.中心:Center
背骨や骨盤、頭の位置など、今どこが中心か?をいつも意識して動くことで、不具合や歪みに気づいてバランスを正しく修正しながら正しい中心を導きだします。そしてのご自身の中心を知る”気付き”ことで安定した動きが出来るようになって、今までできなかったことができるようになったり、起こるかも知れなかった故障をご自身で予防することも可能になります。

5.コントロール:Control
この位置で止める、このように身体を動かす、また動かすスピードなど、ご自身の身体を思い通りに動かすことは、簡単そうでなかなかできません。人によって柔軟性がある部分や無い部分、筋力にもある部分と無い部分は人それぞれなので、始めのうちは気持ちでは分かっていてもなかなか思い通りに動かせないものです。
そしてピラティスのレッスンを重ねるうちに、いつのまにか筋力や柔軟性がついて意識が深まるにしたがって身体の動かし方や正確性が増していることに気かれるはずです。

6.集中:Concentration
ピラティスをしたことがある方ならお気づきでしょうけど、色んな動きは集中して動くようにできています。心と呼吸と身体を結びつけて、決して勢いではなく身体の動きをコントロールして筋肉の緊張や伸び、マットとの接触感に神経を集中させているご自身にいつのまにか身体の内面に心が向いている事に気付かれると思います。
1時間のレッスン時間が短く感じるという声をいただきますが、それはそれだけ集中していたということだと思います。

7.能率・効率:Efficiency
ピラティスは運動力学的にもとても合理的に考案されいていて、基礎的な地味な動きからダイナミックで滑らかな動きまで、ターゲットとする筋肉、それに拮抗する筋肉、そのために安定する筋肉や補助する筋肉が無駄なく働くようにできているので、回数や力ではなくて質の高い動きでバランス良く体を動かして頂くことに終始しています。
レッスンが終わった後で感じる爽快感はこういった事からくるのでしょうね。

8.流れ:Flow
私たちが行っているBASIピラティスでは特にこのFlowを大事にしており、最初のウォーミングアップから、腹筋群や背筋群、脚の筋肉などの大きい筋肉群から動かして背骨の流動性や手足などそれぞれのたくさんあるムーブメント中から最適なものを選んで、次第に強度のあるものへ導いて最後にクルーダウンするというセッションを、グループやパーソナルレッスンの限られた時間内で最適なムーブメントを一つの動きから次の動きへと皆様が無駄なく流れるように動けるように組み立てます。
特に初めての方が多いクラスでも簡単な動きに変えて、できるだけたくさんの方にFlow感じていただけるように心掛けています。

9.正確性:Precision
先にも書いたように、ピラティスは運動力学的、解剖学的に合理的に考案されているので、できるだけオリジナルな動きに近づくように正確に動くことで目的が達成することができます。
よく「もっとMore」と言う言葉を使います。これは最初の頃からできるだけオリジナルに近い動きをしていただくようにキューイングしますが、それが出来るようになったら更にオリジナルに「もっとMore」近づくように「もっとMore」強く正確にとご自身が探求していただくことが大事です。ピラティスの言葉で「30回であなたは変わる」と言う言葉がありますが、わたしは30回で完成ではなくて、この「もっとMore」という探求心や挑戦の心があなたのなかで生まれて変化することなのかもしれません。

10.調和:Harmony
ピラティスで言う調和とは、もちろん心と身体の調和も必要だし、呼吸と動き、目的筋と拮抗筋などを釣り合わせることです。例えば、よくレッスンの最初の方で行うペルビックカールは、最初に息を吐きながらお腹を引っ込めて骨盤を後傾させるときに、ハムストリングスを使って骨盤をめくり上げ始めて、それが臀筋に移ってお尻を持ち上げていくのは動きの最初の部分だけですが、そこだけでも色んなたくさんの筋肉がリレーをするように移り変わって達成されます。それには反対側の拮抗筋群を緩めたり、左右に傾かないように補助したり安定させたりする必要もあります。
その移り変わりを滑らかにダイナミックに行わせているのはそれぞれの筋肉が調和して、さらに呼吸や意識も調和しているからなのです。

この10の原則全てを覚えておくことは大変なことですけど、すこしだけでも頭の隅に置いておくと、自然とどうしたらいいのかという答えが出てくるような気がします。

読んでお気づきでしょうけど、「筋力」「柔軟性」は10の原則に入っていませんよね。そう、ピラティスではそこまで重要なことでは無くてそれよりそのバランスの方を重視するのです。初めての方が「筋力が無くて」とか「柔軟性が無くて」という言葉をお聞きしますが、気にすることはありません、ピラティスを続けていると自然と必要な筋力や柔軟性はついてきます。そして、筋力と柔軟性を理想的なかたちで折り合いをつけるようにコントロールすることが出来るようになります。

自分の身体なのに思うように動かせなかったのに、いつの間にか思い通りに動かせるようになる。そういうことのお手伝いを私たちはしたいと思っています。

※ 皆さんはこれを全部覚える必要はありませんからね♪

 

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