引締めやシェイプアップと言えば、お腹周りやお尻のトレーニングを考えてしまいます。
もう一つ背中と言う大事なところを忘れがちになっています。
背中はキレイなボディラインをつくる重要なポイントで、もちろん後ろ姿や姿勢をキレイになるばかりか 全体的にリフトアップされるので正面から見たデコルテやバストのラインもスッキリきれいに見えてきます。
背中とひとくくりに言いますが、スタイルを考えると肩のライン、肩甲骨まわり、二の腕の上部と背骨の両側や骨盤の上部から臀部に繋がるラインに分けられます。このすべてがバランスよく整うことでキレイな背中美人になります。
ピラティスの色んな動きを続けていると知らない間に、体幹を安定させるためだったり、背骨を滑らかに動かしたりして背中や骨盤まわりの筋肉を使っているので、すこしずつ自然に背中が整ってきます。
なので皆さんに背中を伸ばしたり肩甲骨の位置をしつこく修正していただくのも、そうすることで自然とご自身の背中をキレイに見せる筋肉群の僧帽筋や広背筋、脊柱起立筋に意識が向くようになってその筋肉を使うようになるからです。
皆様に特に筋肉の名前を覚えていただくつもりはありませんが、レッスン中 動きの説明をするときに必要な時には、そこをさわりながら筋肉の名前を言ったり、難しい筋肉の名前を言わなくても「ここに力を集めて」と言ったりします。
背中の場合は、ちょうどみぞおちの真後ろや両方の肩甲骨の下の外側を手で押して意識していただきます。
これには訳があって、キレイな背中を構成する要素として肩甲骨の位置はすごく大事な要素で、その中でも一番表面に近い部分に大事な役割の僧帽筋と言う筋肉があります。
その僧帽筋とは、その場所と形からカトリック教会の修道士のフードに似ていることから付けられた名前で、後頭部や頸椎や胸椎と肩甲骨を繋ぐ筋肉で さらに役割別に分けると上部と中部、下部に分かれています。
上部僧帽筋は肩甲骨を上から繋いでいて挙上(引上げ)内転(引き寄せ)を行います。重力は上からかかるので日常的に肩や腕全体の重みを支えるために筋力の低下はありませんが、緊張や寒さなどで硬く縮こまりやすい部分です。
中部僧帽筋は内転(引き寄せ)を行いますが最も重要な役割は肩甲骨を安定させて肩や腕の動きを支えます。
下部僧帽筋は下制(引き下げ)を行いますが重力が掛かっているのであえて力が必要ではありません。
とくに上部僧帽筋と下部僧帽筋は互いに引っ張り合って中部僧帽筋の働きを助けているので、この三つの部分が安定している場合は良いのですけど、日常生活や繰返しの運動、加齢でバランスが崩れて猫背や肩こりの主な原因となっています。このため弱くなりがちな下部僧帽筋を鍛えると拮抗する筋肉の上部僧帽筋もしなやかにストレッチされて、肩甲骨が本来の位置に安定して肩から胸の後ろの部分の背中らしいメリハリのあるラインができあがりなす。それだけでなくてスッキリ二の腕を作るための安定した腕のワークもできるようになります。もちろんいつの間にか肩こりもしにくくなっているあなたに気付かれるはずです ♪
そしてもう一つの大事な筋肉の広背筋(カッコいい逆三角形を作る筋肉)という僧帽筋下部と重なるように胸椎下部から腰椎までの脊椎や骨盤上部から上腕に繋がる背中全体に広がる筋肉があります。これは背中のほぼ全体を覆うゆおな一番広い面積を持ってる筋肉で、キレイな背中を作る重要な部分です。
その広背筋と僧帽筋は互いに重なる部分があると上でお伝えしましたが、その重なっている部分に意識を集中すると背中全体が安定するポイントがあるので、私たちがそこを押して「意識を集めて」と言うわけです。
鍛えられた背中は年齢や男性女性に関係なくしっかりバランスのとれたきれいな立ち姿や後ろ姿は、その人全体を素敵に見せる重要な部分なのです。
魅せる背中美人になりましょう ♪